ブラジル、日本へ再び接近

(Gazeta Mercantil紙3月3日記事抄訳)

2000年3月3日
日本アマゾンアルミニウム(株)


 ブラジル中央銀行の、外国からの(投資国別の)投資、再投資についてのデータを見ると、興味深いことを発見できる。1986年まで、日本企業からの投資は累計で60.91億ドル(米国消費者指数による調整後の数字)を数えた。その投資額は10年後には73.86億ドルになり、21%下がった。同時期に、アメリカの対伯投資は55%増加し、214億ドルから332億ドルへと増加している。現在、ある推定によれば、日本からの対伯投資額は(累計)90億ドルとなっており、それに対してアメリカのそれは450億ドルとなっている。

 これらの数字は、日本からの対伯投資が減少していることを明確に見せている。世界でもっとも対外投資をしている、日本企業の対伯投資の減少という逆流の原因はいくつでも指摘されるであろう。ブラジルがもっとも高度の成長率を示しつつあった60、70年代には、日本企業を、中でも特に新しいテクノロジーを持つ企業をブラジルへ誘致しようという、日本政府の大きな努力があった。日本人に特徴的な慎重さ、及び決定に時間がかかるというハンディにも関わらず、彼等はブラジル経済のポテンシャルを信じて、我が国へ進出して来た。

 しかし、80年代半ばには、日本企業のブラジルへの関心はかなり冷えこんできた。仰制不能のインフレ、政情不安、それに国際収支の悪化が、日本企業のブラジルへの投資熱を冷やしてしまった。一方、同時期に台頭し始めた日本の隣国、アジア諸国の経済成長は、日本企業の(投資の)多くを太平洋(沿岸アジア諸国)へ向かわせることになった。

 そして90年代に状況はもっと悪くなった。駐伯大使の鈴木氏によれば、1996年には日本全体の対外投資額の2.51%を占めた日本企業の対伯投資は、今日では1%を超えてないと言う。しかし、今ブラジルは再び日本企業にとって、魅力のある国になりつつある。今週にもPetrobrasはJBIC(国際協力銀行)と、Campos油田のガス開発事業、及び火力発電所建設事業のために、総額320百万ドルのプロジェクト融資契約を締結する予定である。この融資は、今後トータルで五つとなる官営企業向け融資の一つであり、この五つの融資の総額は42億ドルにもなる。

 これはブラジル政府とJBIC*1(Exim Bank*2とOECF*3の統合でできた銀行)が、今後の対伯投資計画を検討・決定するための交渉を開始するにあたって、幸先の良いスタートであるといえる。この投資計画について話し合うため、開発・商工省のMartus Tavares大臣*4は4月に東京を訪問する予定である。また、エネルギー部門の他に、(ブラジル政府が)(投・融資獲得に)力を入れなければならない部門は、輸出向け製品生産である。それは過去における、アルミニウム、紙パルプ、セラードの大豆、サンフランシスコ川流域の果実などのパートナー事業のようなものでなければならない。

 日伯間の貿易は1997年には66億ドルに達したものの、近年は減少しつつあった。しかし貿易量は再び大きく増加するであろうし、また大きく増加しなければならない。そしてその兆しは年初の2ヶ月間ですでに現れつつある。ブラジルの対日輸出は23.05億ドルになり、輸入は25.31億ドル(注:何れも12ヶ月の総計額)となっており、差し引きで226百万ドルのブラジルの輸入超となっている。日本にブラジルの工業製品を売ることは殆ど不可能であるが、鉄鉱石、金属、大豆、コーヒー(豆)、オレンジ・ジュース、それに鶏肉の需要は大きい。これら輸出製品の項目は、日本企業がフルーツ及び木材部門に投資参加することでもっと大きく増やせよう。

 日本のブラジル経済に対しての大きい信頼感およびブラジル・リスクの減少により、日本市場はブラジルにとっても公債、社債を発行できる良い市場となった。(日本の)証券会社はすでにブラジル中央銀行よりその可能性(日本市場においてのブラジル公債、社債発行)を調査することを許可されている。そしてその他に、Petrobrasに対して出されたような、JBIC、または他の経済協力機関による、プロジェクト・ファイナンスもあるのだ。

日本側には(対伯投資・融資)への関心はある。しかしそれらを獲得するためには、ブラジルは、実現可能性(採算性があり日本側が関心を持つ)のあるプロジェクトを提示する必要がある。

注:                     

*1)JBIC=国際協力銀行
*2)Exim Bank=日本輸出入銀行
*3)OECF=海外経済協力基金

 

【NAAC-RIO 小川憲治訳】

 

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