企業再編を待つリオ・ドセ社

(Gazeta Mercantil紙4月11日記事要約)

2000年4月11日
日本アマゾンアルミニウム(株)


【Rio発:Monica Magnavita/ Livia Ferrari記者】

 民営化後3年目を迎える、リオ・ドセ社は、自らのprofileを求める戦いをしている。新経営者達*1の考えは(それは現在も変わってない)、リオ・ドセ社のコア・ビジネスである、鉄鉱石及びロジスティックスに専業することであった。しかし、リオ・ドセ社の再編は、机上プランの域を未だ出ていない。それは、政府のある民営化推進審議会メンバーの、次の言葉にはっきりしている。「リオ・ドセ社は、まだ何のために設立されたのかを示していない」。

 リオ・ドセ社はアルミ部門、紙・パルプ部門、および製鉄部門に経営参加し続けている。そして、これらのコア・ビジネス外の他部門への経営参加の問題は、政府がBNDESを通して保有している、32%のリオ・ドセ社普通株の売却を困難にしている。「再編前のリオ・ドセ社株をどのようにして売るかだ」とFrancisco Gros BNDES総裁はいう。しかし、それは、別の言葉でいえば、後で高く売れるものを、今売る必要はない、ということだ。

 「リオ・ドセ社は明確な経営戦略を持っている」とJorio Dausterリオ・ドセ社社長はいい、「その証拠に、同社の今年の投資額の85%は、鉄鉱石およびロジスティックス部門へ向けられている」と同社長は強調する。さらにDauster社長は、「その他の、コア・ビジネス以外の部門への戦略も、はっきり決定されている。それらの企業の資産価値を最大に高めることだ。その戦略は、すでにアルミ部門においては実施され、Alunorteにおけるリオ・ドセ社の経営参加権をノルウエー企業のNorsk Hydroに(一部)売却という形で現れている。この決定により、パラー州に所在する、Alunorteの債務を減少することが可能となった」と説明した。また、「同様な資産の価値化が、今、紙・パルプ部門においても実施中である」と語った。Bahia Sulの2000年度収支は、赤字を抜け出し、僅かながらも利益計上することが予想されている。

 リオ・ドセ社社長にいわせれば、今までの作業は“家の整理”であり、目的は、再編プロセスに従って、それらの企業に将来最大限の価値を持たせることであるという。「これらは全て(リオ・ドセ社の)経営戦略に基づくものである」と社長は強調し、再編は遅れることなく順調に進んでおり、「全てにおいて適当な時期がある」とDauster社長は語った。

 しかし、リオ・ドセ社内部(経営支配者間)の利害闘争は今始まったことではない。現在、リオ・ドセ社は、ブラジル経済にとっても根本的に重要な二業界の再編プロセスの渦中にあり、この再編により、これらの国内企業はグロバール経済の中で、国際的な競争力を得られるチャンスがある。その業界とは、製鉄業界と紙・パルプ業界のことである。しかし、リオ・ドセ社とCSN間の支配権錯綜の問題は、製鉄業界再編の支障となっており、経営パートナー、特にPrevi(ブラジル銀行年金基金)、Bradesco銀行(最大の民間商業銀行)およびVicunha(繊維財閥でCSNの主要株主)の3者は、この問題について1年以上協議しているが、未だ何の解決策も見出してない。数多くの提案が経営評議会に持ち込まれたが、未だ一つも具体化してない。傘下企業の資産価値を高める戦略は功を生じているが、リオ・ドセ社の経営戦略の曖昧さは市場でもすでに知られており、「リオ・ドセ社経営陣はよくやっている。しかし、経営権者間の利害の衝突が経営戦略に影響を与えている」とあるアナリストは語る。そしてその経営権者間の利害衝突の影響で、リオ・ドセ社の資産価値は、その真価より低く見られという代償を払っている。この問題が解決すれば、リオ・ドセ社の価値はさらに高まるあろう― と多くの市場アナリスト達は指摘している。

この母体企業(リオ・ドセ社)経営権者間の利害衝突の余波は、傘下企業にも影響を与え、同じように数多くのプロポーザルが、ここ数年協議されて来ている。

 企業の統合・合併、資産(部分)売却の可否等すべてについて、「交渉のドアは開いている」とDauster社長はいう。3月22日に開催された経営評議会では、リオ・ドセ社がSuzanoと共同経営する、Bahia Sulの売却プロポーザルが提出された。アルミ部門では、リオ・ドセ社はアルミの国際価格上昇という背景を利用して、長期間連続して赤字を出す、傘下のAlunorteおよびAlbrasの資産価値を高めようと努力している。Alunorteはアルミナの国際高価格のおかげで、最近5年間で初めて今年利益を計上する予想だ。

1997年のリオ・ドセ社民営化前、Aluvale、Alunorte、Albras、Valesul、およびMRNを合わせた資産評価額は4億ドルと推定されていた。今日、これらの企業の資産評価額は、はるかに上がっている〔別要約4月11日付『リオ・ドセ社:アルミおよび紙・パルプ部門の資産価値20億ドルに達する』参照〕。

 「リオ・ドセ社は再編プロセスの過程にあり、現時点ではアルミ部門から手を引くということは決まってない」とリオ・ドセ社の対株主担当責任者のRoberto Castelo Branco氏はいう。「我々は数多くの選択肢を持っている。二つの企業を維持するか、それとも分社化 *2をし、株を公開し、証券市場で売買する方法もある」とBranco氏は説明した。

 アルミニウムの原料の一つである、アルミナを生産するAlunorteは対外債務のため、昨年2.57億レアルの赤字を計上。この数字は1998年度の赤字22.9百万レアルと比較した場合、1022%アップである。また、Alunorteのアルミナを原料として、アルミ・インゴットを生産するAlbrasの場合は、同じく昨年1.022億レアルの赤字を計上、ちなみに1998年度は88.5百万レアルの赤字であった。Alunorteの負債総額は4.64億ドル*3であり、Albrasのそれは6.99億ドル*4である。世界経済の回復は、リオ・ドセ社に、Albrasに対して5億ドルの投資を注ぎ込んで、アルミ年間生産量を23万トン増加させる拡張計画を作成させるに至った。ただし、この拡張計画の実行には、国際競争力を可能とする電力料金が不可欠である、とLuiz Paulo Marinho Nunesリオ・ドセ社投資部門担当取締役は語った。

 

注:
*1=1997年にリオ・ドセ社を落札したCSN、Previ等から成るコンソーシアム。
*2=spin off
*3=5.68億ドルが正しい。 
*4=8.79億ドルが正しい。

 

                             【NAAC-RIO 小川憲治訳】




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